節約 M1580●江戸和本●麓草分(江戸前期・須原屋板)

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麓草分(江戸前期・須原屋板) 【判型】大本2巻1冊。縦266粍。 【作者】鈴木正三作。 【年代等】江戸前期再刊、[江戸]須原屋平助板。 【備考】分類「禅宗」。『麓草分』は、在家時代の友人であった万安英種の勧めで、58歳より60歳頃に書かれたもので、明暦2年初刊。出家の心得より布教のあり方に至る17章から成り、もっぱら出家修行者になるための説法で、麓の草を分けて山頂に登るようにという、体系的著述を目指したもの。当初より曹洞宗の僧に書き与えたものらしく、正三得意の著作の一つである(「日本古典文学大辞典」参照)。鈴木正三が記した、出家の心得に関する解説書で全17カ条。万安英種の求めによって書かれたとされ、古い版本は上下2巻本、後に1巻になったともされる。剃髪したての出家者から、一寺の住持に到るまでの出家者の心得を、17カ条の教訓として示されており、簡潔な内容で分かりやすい。題名の『麓草分』については、同著の冒頭に、「仏道修行に趨く人は、浅きより深きに入る。麓の草を分けて、頂上に登る可し」とあることからも段階をおって修行する仏門を登山に準え、まず山に入るにはその麓の草を分けるところから始まるものだという意味があると理解出来る(HP「つらつら日暮らしWiki」)。

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